Vol.5 片山愛菜さん《社会人1年目の苦悩・成長編》
- Risa Inaba
- 2019年1月24日
- 読了時間: 6分
今回取材したのは、浜松市のルナ動物病院で動物看護師一年目の片山愛菜さん。
挫折の経験や、社会人一年目の苦労、仕事を覚える工夫や成長を後押ししてくれた先輩達への想いを熱く語ってくれました。
社会人1年目の苦悩・成長編、高校を中退し目標が分からなくなった挫折・青春篇の2回に分けてお伝えします!

第1回目は、「社会人一年目の苦悩・成長編」です。
社会人1年目、緊張で頭が真っ白になる日々💦
片山さんに出会ったのは入社したばかりの2018年の4月。
院内セミナーの時でしたね。
約一年になろうとしていますが、社会人一年目は大変だった?
とにかく初めての事ばかりで、緊張でした。
診察の時もすごい緊張。
受付でも何を聞いたらいいのか、緊張。
会計でも緊張。
一日中すごく緊張していました。
緊張するとどうなるの?
自分のやっている事や、これからやる事が分からなくなって、パニックになりました。
「次、なにやればいいんだろう?」って。
頭は真っ白で、体も固まってしまって。
「避けていたら、いつまでもできないままだ!」
先輩のマネからスタート!
キツイよね…私も経験しましたよ…。
ある意味、新人さんあるある。
「この仕事、向いてない」とか、考えなかった?
どう克服したの?
最初は「向いてない」って、すごく思いました!
未だに、完全には克服できていないかも(-_-;)
でも、まずは、毎日出勤して、とにかく慣れようと思いました。
できない事って、避けたいじゃないですか。
だから、「これはできない」、「やりたくない」と思ってしまう。
正直、先生から「〇〇用意して」と言われても、「先輩、やってくれるかな?」と思ってしまった事もあります。
でも、「避けていたらいつまでもできないままだ」と思って。
気持ちを切り替えて、先輩に教えていただきながら、なんとかやっています。
まだ余裕は無い?
余裕は無いですね。
だから、先輩の対応を盗みききして、「こういえばいいんだ」と勉強しています。
マネできるようになりたいと思って。
実際の行動には、全然できていないですけど…(-_-;)

邪魔になっても訊いて覚えないといけない!
それは成長の秘訣?
先輩は「何でも質問して」と言うけど、質問できない位忙しい時もあるよね。
そんな時はどうしていた??
いつまでも「分んない、分んない」でいるよりも、邪魔になっても訊いて覚えないといけないと思って、とにかく訊きに行ったと思います。
そんな中でも、先輩方がすごく優しかったです。
「これ、やった事ある?」と聞いてくれたり、初めての事は丁寧に教えてくださいました。
その一言で、気持ちがかなり楽になりました。
院長も「やった事無いから、やらせてあげて」と気にかけてくださっていて。
緊張が和らぎました。
実際、動物看護師の仕事を経験して、驚いた事は?
こんなことも、動物看護師がやるの?と、最初は驚きました。
初めて動物を飼う人への暮らし方の説明や、ワクチン、予防薬、歯磨きの仕方等。
そういう所が、飼い主さんに寄り添っているなと感じて、すごくいい病院だなと感じました。
でも、最初は覚えられなくて大変でした…。
例えば、点滴の仕方も、動物看護師が説明するんです。
最初は、先生がお話して、その後の具体的なやり方は私たちが教えながら一緒にやります。
先輩たちは、それを全部当然の事としてやっていたので、すごいと思って圧倒されました。
「すごい!」
「知識がありすぎて、すごい」って!

成長の秘訣は2冊のメモ帳!
憧れの先輩に囲まれてプレッシャーもあったと思うけど、仕事を覚えるコツは?
教えてもらった時は、とにかくメモしました。
その場でしか聞けないから。
それで、家に帰ってから綺麗なノートに清書しました。
1ページごとに、検査とか、フードとか決めて、見やすいようにまとめました。
分らなくなった時に、その清書を見て、思い出せるようにしています。
疲れて帰って大変じゃない??
もう寝たいと思った時もあります…(笑)
でも、メモだけだと一日経つと忘れてしまうし、ぐちゃぐちゃのメモだと見たい時にすぐ見れないんです。
だからいつもメモ用と清書用の2種類のノートをポケットに入れています。
先輩達も、一人ひとりそういうノートを持っているんです。
いざという時に困るので、やっぱりノートは必要だと思います。

私も飼い主さん目線に立った看護をしたい!
入社前にインターンシップを経験して、ルナ動物病院への就職を決めた片山さん。
動物病院にはどんな印象を持っていましたか?
いくつかの病院で実習しました。
その中で、一番飼い主さん目線に立っているなと感じたルナさんへ、就職を希望しました。
診察中も、ワンちゃん、猫ちゃんにすごく声掛けをする病院なんです。
オーナーさんには動物のお顔をみていただいて、私達もずっと声掛けをします。
薬についても、先生からの説明の後、動物看護師から直接お話して、疑問にお答えする時間を作っているんです。
だから、先生からぱっと処方されるだけより、直接話して自分で選ぶ機会があるから、安心だと思うんです。
オーナーさんに寄り添った看護を大事にしたいと考えているんですね。
この仕事をしてよかった!と感じた事は?
初めて一人で飼い方説明をした時ですね。
ご家族の方から「全然わからなくて不安だったけど、教えてくれて分かったよ。ありがとう」と言われた時が、すごくうれしかったです。
自分なりには80点位のできで、完璧とは言えないけど、当時の自分にできる事は出来たと思いました。
日々の中でも、帰りがけに「ありがとうございました」と言ってもらえるだけで、すごく嬉しいです。
だから逆に、何も言われないと、「何か不安なままだったのかな」と考えることもあります。
喜んでもらえるのって本当に嬉しいですよね!
でも、実際働いてみて、想像と違うギャップってあった?
動物看護師って、いつも動物と一緒にいて、ふれあいがあって、ウキウキした気持ちになると思っていました。
ドラマのような世界。
確かに動物が大好きだし、周りからは「カワイイ動物に囲まれていいよね」って言われるけど、現実はそれだけじゃなかった。
忙しさもあるし、治療を嫌がる動物もいる。
直接動物にかかわらなくても、大事な仕事もある。
そういうギャップはありました。

変わらない方が楽だけど、変化はやりがいになる!
動物の医療の仕事について、楽しみややりがいはどんなこと?
医療って、どんどん変わっていくじゃないですか
治療法、薬、フード全てがどんどん変化する。
まだ働き出して1年も経っていないけど、それでも変化がある。
出来れば変わらない方が楽だとは思いますが…(笑)
でもより良いものになる為に変化するから、その変化がやりがいだなって思います。

今年の目標は?
今までは、先輩が休憩に入って自分一人になると、すごく不安でした。
なので、自分一人になっても、どんなことでも「あ!これね!!」と一人で対応できるようになるのが、2019年の目標ですね。
次回は高校を中退し目標が分からなくなった挫折の経験。
動物看護師という仕事に出会い、夢中で学んだ専門学校時代についてお伝えしますので、お楽しみに‼
片山さんの勤務するルナ動物病院の情報は こちら から💁♀️
http://www.lunahp.com/sp/